Flashエミュレーター「Ruffle」はなぜ本家Flashの問題点を解決できるのか

Adobe Flash Playerがセキュリティの問題などから2020年末に終了することが発表され、Flashで作られたゲームなどのコンテンツをなんとか次世代につなげようという試みがいくつか出てきています。

それらの中でも注目を集めているのが、ブラウザ上で動くFlashエミュレータRuffleです。

ruffle.rs

Ruffleはユーザーがブラウザの拡張機能やデスクトップアプリとして利用可能なほか、Webサイト管理者側がWebサイト側に設置すればユーザーが特に何もしなくてもFlashコンテンツを再生することが可能です。

つまり、ユーザーかWebサイト管理者側のどちらか一方が導入していれば、Flashコンテンツを再生することができます。

開発は急速に進められており、多くのFlashアニメーションが再生可能なだけでなく、最近では「くまのプーさんホームランダービー!」「ハム将棋」などの人気ゲームもある程度動作するようになりました。

 

しかし、もともとFlash Player廃止の流れができたのは、AppleGoogleなどのブラウザベンダーがFlashのクローズな開発体制に起因する問題とセキュリティに関する問題を指摘してFlashを締め出そうとしたためです。

Flashの代わりにRuffleができても、それらの問題点がクリアできなければ歴史が繰り返すだけです。

 

ではRuffleではなぜそれらの問題が解消されているのでしょうか。

この記事では、それをできる限り技術的な知識がなくても理解できるように説明していきたいと思います。

  • そもそもFlashはなにが問題だったのか?
    • Web標準だと何が嬉しいのか?
      • 1.互換性が確保できる
      • 2.一社の都合に左右されない
      • 3.セキュリティを担保しやすい
  • そこでRuffle 
  • おわりに
  • 参考リンク
  • 詳しい方向けの解説
    • セキュリティ
    • パフォーマンス
    • Flashスタンドアロンプレイヤーではだめなのか
    • おまけ:日本語対応デモ
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PCをとりあえずでPCオタクな人に選んでもらうのはやめよう

PCを買おうと思ったとき、「とりあえず身近にいる詳しい人」に聞くことが多いと思います。

自分より詳しく信用のおける人が身近にいるのなら、その人に相談するのは自然ですよね。

 

でもPCに関して言えば、実はそれ、やめたほうがいいです。

私も職業がプログラマーなので平均よりはPCに詳しい自覚はあるのですが、他人にPCをおすすめして後悔させることを3回くらい繰り返し、さらに知り合いが他人にPCをおすすめして後悔させているさまを何度かみてやっと表題の事実に気づきました。

これだけ読むとネットによくいる主語デカ野郎と思われるかもしれませんが、実際調べてみるとTwitter1人の初心者に複数人がPCを勧めている場面で大体意見が割れまくっており、ほとんどの人が最適解など出せていないことがわかります。

 

今回は自戒も込めつつその理由を哀しきPCオタクたちの生態とともに解説します。

もう二度と罪のない人が私のようなオタクの犠牲にならないために……。

 

  • なぜPCに詳しい人に聞かないほうがいいの?
    • PCは「何でもできる魔法の箱」であり、すべての使い道に精通した人間はいない
    • PCに詳しいことと、初心者にぴったりのPCを選べることはイコールではない
  • いろんなPCオタク
    • 速度至上主義者
    • 価格至上主義者
    • 小型軽量至上主義者
    • 質感至上主義者
    • Microsoft製品不要論者
    • 林檎信者
    • ノーガードファイター
    • 太古の化石人間
  • じゃあどうすればいいの?
    • 全面的に信用すると危ないが、基本的に家電屋の店員はPCを選ぶプロである
    • 家電屋の店員とPCオタクのハイブリッドは強い
  • まとめ
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ちょっといい扇風機を買うと夏は過ごしやすくなる

今まで2000円くらいの安い扇風機ばっかり使ってきた人が、7000円くらいの扇風機を買ったら幸せになれたのでご報告します。

 

要点

  • いい扇風機は静か
  • いい扇風機は風がなめらか
  • いい扇風機は耐用年数が安いやつの倍くらいあるので実質半額
  • エアコンよりエコだし、エアコンと併用もできる

以上です。 

 

  • 要点
  • いい扇風機を買うと何が変わるの?
  • 高い扇風機は長く使えるのでそんなに高くない
  • エアコン使ったらダメなの?
  • まとめ
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ドン・キホーテのUMPC、NANOTEのキーボードをべた褒めする記事

ドン・キホーテの7インチUMPCであるNANOTEが発売されてから1ヶ月が経過しました。

1ヶ月使ってみて思ったんですが、このキーボード想像してたより遥かに使いやすいんですよね。

GPD Pocket以来流行りの7インチUMPCですが、このサイズのキーボードにはまだデファクトスタンダードな配列がない状態なので、今のうちにいいと思ったものを全力で推しまくって普及させたいと思います。

  • NANOTEのキーボードのいいところ
    • 実演:NANOTEでタッチタイピングはできる!
    • NANOTE のキー配置は、一般的なJISキーボードに近い
      • いつもの配置に近いので、習熟しやすい
      • 習熟してもフルサイズのキーボードの利用に支障がない
    • プログラマーにとってEscキーとFキーと記号は重要
    • 配列以外のいいところ
      • ストロークがしっかりあって打ちやすい
      • サイズ的に両手持ち親指タイピングもできる
  • 改善してほしいところ
    • AltがFnと同時押しで別のキーになってしまう
    • Tabキーが独立しててほしい
  • まとめ
  • 余談:ASUS Transbook T100のキーピッチについて
  • 関連記事
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プログラミングを学び始めてからある程度できるようになるまでにやってよかったこと

最近話題なので書いてみました。

まず大前提として、このブログ記事に限らず、この手の記事はそのへんの一般人が書いています。もしこれからプログラミングをはじめる人は一つの記事をあんまり鵜呑みにしないことをおすすめします。

じゃあなんで書いたかというと、割と私の考えと異なる記事とかがあったので、私も別の視点から記事を書いたら何かしら意義はあるのではないかと思ったためです。

あとは話題のプログラミングスクール……。有名所のスクールでもネットにデタラメ解説記事を出しまくってたりして教育内容が怪しすぎるところが多いので、自衛のためにも最初はある程度自習でできるようになったほうがいいのかなと思っていたりします。

(スクールそのものがいらんとはいいません。困ったときに質問できる先生や一緒に勉強する仲間が周囲に居るのはいいことだと思います。)

 

簡単な自己紹介だけしておくと、私は一応ソフトウェア開発を生業としています。(Linuxで走る画像などを処理するC++コマンドラインツールや.NETなGUIアプリなど。以前はSpring FrameworkでWeb開発[フロント含む]をしたりもしていました。今流行りのフリーランスではなく正社員です。)

  • とりあえず作りたいものを考える
  • 基本情報技術者試験の勉強をする
  • 軽量なノートPCを購入する
  • 設計やプログラミング手法を勉強する
  • コードの読みやすさを意識する
  • 高速化を意識する
  • セキュリティを意識する
  • テストを勉強する
  • 上記の内容にとらわれてなにもできない状況は避ける
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ドンキのNANOTEにKubuntuをインストールしたらとても快適だった

ドンキのNANOTEを買って使ってみた感想です。

結論から言うと、私の用途では普通に実用に耐えうるスペックでした。

 

※使ってみたところスペック的には実用できそうに感じましたが、SNSなどでは分解された方などから耐久性や安全性に疑問を呈する書き込みがたくさん出ていますので、そっちの理由で実用に耐えうるかはわかりません。いろいろ情報を見て使い道を決めたほうが良さそうです。

  • Kubuntuについて
    • Kubuntuってなんぞや
    • インストール
    • 必要な設定
  • 実際に使ってみて
    • パフォーマンスについて
    • キーボードについて
    • 音声について
    • 画面について
    • その他モバイルPCとしての使い勝手(スリープ時の消費電力など)
  • まとめ
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ドンキの「NANOTE」の使い道の提案とAtom搭載機を使うためのノウハウ

※この記事は実機レビュー記事ではなく、前半はスペック表を見ながら筆者がした妄想を書き連ねた記事、後半は過去に使っていた似たようなスペックのPCを使ったときに得たノウハウを書き連ねた記事です。この記事に書いてある使い道ができなかったとしても筆者は一切責任を取りません。

※【2020/05/02追記】買ったので記事書きました→

ドンキのNANOTEにKubuntuをインストールしたらとても快適だった - 緑SM64のいろいろメモ

 

この度、ドン・キホーテから新しいPC「NANOTE」が発表されました。

pc.watch.impress.co.jp

こちらの商品、画面が7インチと超小型、画面が360度回転してタブレットにもなるという尖った仕様にもかかわらず、なんと税別価格19,800円(税込21,780円)という激安価格を実現しており、一部のガジェット好きから熱い視線を集めています。

(※一般にモバイルノートと言われるデバイスの画面サイズは13.3インチとかそんなんなので、7インチは滅茶苦茶小さいです。こういった超小型PCのことをUMPCと呼んだりします。)

一方で、その価格を実現するために性能が抑え気味であり、一部からは「使い道がない」「ゴミクズ」といった厳しい声も聞こえてきます。

 

確かに性能はかなり低く、これを普通にメインPCとして使うのは相当厳しいと思います。

しかし、使い道なんて発想一つ。PCを運用に合わせるのではなく、運用をPCに合わせてやればよいのです。

 

そんなわけで、この記事では僕の考えた最強のNANOTEの使い方を説明していきます。

 

なお、この記事の執筆時点ではNANOTEは発売されておらず、当然私も所有していないため、私の想像外の弱点などが存在する可能性があります。

人柱になりたい人以外はTwitter等で評判がひとしきり出てくるまで待つことをおすすめします。

 

また、記事の後半では、2年ほど前までこれよりはるかに性能の低いPCをガシガシ使ってきた私による低スペックPCを使うためのノウハウを公開します。

 

NANOTEやそれに類するPCにご興味のある方の参考になれば幸いです。

  • NANOTEはどんなもの?
    • NANOTEのスペック
      • NANOTEの魅力
    • NANOTEの使い道
  • Atom搭載の低スペックマシンを使うためのノウハウ
    • 筆者が2年前まで使っていたPCのスペック
    • 低スペックマシンを使うにあたって気をつけること
      • OSのインストールメディアは常備しよう
      • ファイルはできるだけMicroSDカードに入れよう
      • Windowsアップデートの度にディスクのクリーンアップをかけよう
      • 配信の最適化を無効にしよう
      • ブラウザはFireFoxにしよう
      • マルチタスクを諦めよう
      • 【上級者向け】OSをLinuxディストリビューションにしよう
  • まとめ
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