ドン・キホーテのUMPC、NANOTEのキーボードをべた褒めする記事

ドン・キホーテの7インチUMPCであるNANOTEが発売されてから1ヶ月が経過しました。

1ヶ月使ってみて思ったんですが、このキーボード想像してたより遥かに使いやすいんですよね。

GPD Pocket以来流行りの7インチUMPCですが、このサイズのキーボードにはまだデファクトスタンダードな配列がない状態なので、今のうちにいいと思ったものを全力で推しまくって普及させたいと思います。

NANOTEのキーボードのいいところ

実演:NANOTEでタッチタイピングはできる!

ネットの書き込みで見かけるのが、「まずこのサイズのキーボードでタッチタイピングなんてできないだろ」という意見です。

できます。

youtu.be

私は職業がプログラマなので、とりあえずC++Hello Worldを打ってみました。

上記の動画では撮影時に目の前にごつい三脚があってすごい打ちにくい状況だったのでやや遅めですが、タッチタイピングができていることはおわかりいただけると思います。

 

また、「Ctrlが小さいのは大丈夫か?」という声が聞こえてきますが、一番端っこにあるとキーボードの端という基準があって位置がずれにくいので、細いキーにもかかわらず打ちやすいのです。

 

当然ですが、プログラミング以外に普通に文章を打つにも使えます。まさに今、この文章をNANOTEでタイピングしています。

(かな入力については問題があります。詳しくは後述。)

 

NANOTE のキー配置は、一般的なJISキーボードに近い

「いやこんな変態配列のどこがだよ」と思われるかもしれませんが、7インチUMPCの中では最もJISキーボードに近いと思います。

まずこちらの比較画像をご覧ください。

 

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NANOTE(上)とT300CHI(下)

 枠で囲っている部分が対応する部分です。多くの7インチUMPCではこれらがばらばらになっており、多くの記号キーが邪魔者とばかりに上の方に押しやられていますが、NANOTEではそれぞれが塊として近い位置に配置されています。

参考:GPD Pocket 2の公式サイト

 

一般的なJISキーボードの配置に近いことによって得られるメリットには、次のようなものがあります。

いつもの配置に近いので、習熟しやすい

当然ですが、いつもの配置に近ければ、その分習熟が容易になります。

どこぞのニュースサイトの記事のように一切練習せずぶっつけ本番で仕事に挑んだらそりゃミスタイプ多発しますが、私の場合だと10分くらいで実用レベルになり、30分くらいでとても快適になりました。

熟練するのにあまり時間がかからない上、一度熟練したら勝ちです。

習熟してもフルサイズのキーボードの利用に支障がない

一生UMPCだけを使うのであれば、記号が上の方に集中していても慣れればなんとかなるでしょう。

実際、OneMixやGPD Pocket 2のキー配置のほうが好きという方も見かけるので、おそらく合理的な理由があるのだと思います。

 

しかし、私は仕事や自宅でUMPC以外のPCも使います。

変則的な配列のキーボードになれてしまうと今度は逆に普通のJISキーボードでの作業に支障が出てしまいます。

個人差はあるとは思いますが、私はNANOTEの配列になれたことによるJISキーボードでのタイピングへの支障は全くありませんでした。

CtrlとFnが逆になったり、Pause/Breakキーの位置にPowerキーがあったりするだけで操作ミスを多発する適応力ゼロの私でこれなので、多分殆どの人は問題なく使えると思います。

プログラマーにとってEscキーとFキーと記号は重要

プログラマーはこれらのキーを多用します。

これらのキーが独立してるのはそれだけで嬉しいのです。

配列以外のいいところ

せっかくなので配列以外も褒めます。

ストロークがしっかりあって打ちやすい

このサイズなのにストロークがしっかりあるのはうれしいところです。

サイズ的に両手持ち親指タイピングもできる

座るところがないときに、このサイズだと両手で左右から持って親指でタイピングができます。

8インチクラスのUMPCや、VAIO Type-Pのような横長の機種ではこれは実現が難しいと思います。

使ってみてはじめて知りましたが、7インチってバランスのとれたサイズなんですね……。

まあ、コロナの影響で立ちっぱなしの場所にいくことがなくなったので、全然恩恵を受けられていないのですが……。

改善してほしいところ

個人的に改善してほしいところは以下のとおりです。

AltがFnと同時押しで別のキーになってしまう

NANOTEでは、AltキーがFnを押すと無変換キーになってしまいます。 

他のキーと組み合わせて使うことが多いAltキーがこうなってしまうことで、Tabキーや半角/全角キーが独立していないNANOTEではAlt+TabやAlt+全角/半角などの入力ができません。

このせいでかな入力派の人は使いづらいと思いますし、Alt+TabができないのはUMPCなんてニッチなものを購入するようなコアなPCユーザーのほとんどにとって致命傷としか言えません。

私はウインドウ切り替えのショートカットキーをAlt+Qにしてしのいでいます。

Tabキーが独立しててほしい

プログラマーはTabキーをよく使います。私個人としては、これが独立していてくれると助かります。

まとめ

NANOTEのキーボードについて熱く語りました。

正直購入前はNANOTEのキーボードがここまで使えるものとはかけらも思っていなかったので、これは嬉しい誤算でした。

UMPCのキーボードが本当に使い物になるのかわからないと尻込みしている方、とりあえず何かしら安い機種を買ってみるのもいいと思います。

 

そしてUMPC市場が拡大して、もっとNANOTEみたいな配列のUMPCたくさん出てくれー!!!!!

 

余談:ASUS Transbook T100のキーピッチについて

NANOTEのキーピッチは16mmですが、かつて人気を博した2 in 1 PCであるASUS TransBook T100TAのキーピッチは縦14mm、幅17mmというものでした。

このピッチは私には使いやすかったですし、 指が太い私の父も愛用していました。

であれば、こういうピッチのUMPCのキーボードならより省スペースにできるのではないかと妄想していました。

(しかし、新規に金型を起こすコストを考えると現実的ではありませんね……。) 

 

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