SNSのIT屋の人、ITパスポート試験や基本情報技術者試験を舐めすぎでは?
突然失礼します。ソフトウェア開発職をしているものです。
SNSにいるスーパーつよつよITエンジニアの人やそのフォロワーがITパスポート試験や基本情報技術者試験を小馬鹿にしているのをよくみかけるのですが、普通に初学者に悪影響だと思うので声を上げようと思います。
なんで声あげてんの?
個人的にはITパスポート試験は、カバー範囲が浅く広いし、受験料が安いし、受験タイミングが多いので、学習の入口としては最適だと思います。
それなのになんか業界のインフルエンサー的な人たちとその取り巻きから「叩いてもいいおもちゃ」として扱われている節があります。
実際、私も学生時代には、ネットの情報を真に受けるタイプの同級生や、ネット上で知り合って通話で一緒に勉強してた人などが「流石にIパスはいらんでしょw」と上位の試験に突撃しまくって落ちるさまを見てきました。
仮にも国家試験がわけわかんねえSNSのインフルエンサーよりあてにならない可能性は低いだろ。
そもそもITパスポート試験そんな簡単か?
もちろん国家試験の中ではまだ簡単だと思います。ただ、そのへんの人がノー勉で通るような代物ではありません。
私も学生時代1〜2ヶ月くらいがっつり勉強して合格点ギリギリでの合格でした。その後ノーミスでレベル4*1まで突っ切ったので別にこの分野の勉強ができない人間ではないと思いますが、ITパスポートが簡単だったという感触はありません。
また、ITパスポートは他の情報処理技術者試験と異なり、各分野に足切り点が設定されています。そのため、得意分野一点突破もできず、そこそこ万遍なく勉強する必要があります。
これは案外大きく、その後によりレベルの高い試験に挑戦するときにもこの知識は足がかりになります。
何の取っ掛かりもないのに学習の道筋を建てられるのは選ばれし才能を持つスーパーつよつよITエンジニアだけ
SNSのスーパーつよつよITエンジニアの人たちには「そもそも情報処理技術者試験なんて受けなくても、必要な知識を都度獲ればいいじゃん」というようなスタンスの方もいます。しかし、これは凡人にとっては罠です。
普通は最低限の知識がないと他の知識を得るための糸口すら見つかりません。何がわからないのかすらわからない状況ではどう勉強していいのかもわかりません。そもそも何も知らない状態から調べるだけで課題を解決できる人が多数派なら、義務教育いらんって話になってきますよ。
また、「やりたいことがはっきりしていれば突き進んでいく過程で知識を得られる」という人もいます。ただ、コンピュータが何かもわからないままにコンピュータでやりたいことが浮かぶのはそれこそひとにぎりだけではないでしょうか。
さらにいうと、やりたいこと自体ははっきり見えていたとして、そこに向かっていくための道筋がまるで見えないケースはどうでしょうか。ある程度の知識があったほうが指針は立てやすいはずです。
ITパスポートで得られる知識は実際浅く広い知識で、これだけで実務で活躍できるわけではないと思いますが、少なくともその後の勉強の基礎となる知識を問われる有益な試験だと思います。
まとめ
ごく一部の最短経路で目的に向かえるつよつよ人間以外はITパスポートに一度目を向けてみてはいかがでしょうか。
勉強の入口としては最適だと思いますよ。