【ネタ考察】ゼルダの伝説 新作発売直前!新作「エビシールド」を徹底考察!

※当記事は海外フォーラムにてリークという体で公表されたものの、日本語さえわかれば明らかに事実ではないと即座に気づくことができる「ゼルダの伝説 エビシールド」というタイトルに関する情報を基にしたジョーク記事です。本当のリークや紛らわしい情報の発信は多方面に迷惑なのでやめましょう。

※当記事にはゼルダの伝説 時のオカリナムジュラの仮面風のタクト大地の汽笛、ブレスオブザワイルドのネタバレが含まれます。

※おまけとして記事最後にTotKの個人的な予想もつけておきます。

 

ゼルダの伝説シリーズ最新作、楽しみですね!

そう、そうです。

夢幻の砂時計大地の汽笛に登場したエビらしき文様が描かれた盾

新作として海外フォーラムを中心に噂が流れている「エビシールド」のことです。(※画像は該当投稿とは関係ありません。)

この作品、リークから10年経っても公式発表がないこと、タイトル画面の日本語がかなり独特なこと、「エビシールド」というサブタイトルが意味不明なことなどから、多くのゼルダファンはこのリークを「デマ」だと判断しました。
しかし、本当にデマなのでしょうか?
実は、このタイトル、そしてタイトルロゴの背後の風景に注目すると、あるゼルダ作品とのつながりが見えてくるのです。

この記事では、未発表のゼルダの伝説作品「エビシールド」がゼルダ史上どこに位置するのか、冒険の舞台はどこなのかなどを紐解きます。

エビシールドについてわかっている情報

エビシールドはたった二枚のリーク画像によって知ることができます。
これら画像から読み取れることは、次の通りです。

  • タイトルは「ゼルダの伝説 エビシールド
  • タイトルロゴの後ろに剣はなく、ゴシック体の「G」にもみえるロゴを中央にあしらった独特なデザインの盾が配置されている
  • タイトル画面の下には「によって開発された。GREZZO」という独特な日本語
  • タイトル画面の背景(OPデモ?)は一面の森
  • 主人公はトゥーンリンクである

なぜ日本語が独特なのか

日本語話者がこれらの特徴をみたとき、真っ先に気になるのは「によって開発された。GREZZO」という独特な日本語でしょう。日本人にはあまり馴染みのない語順です。

開発中で完全なテキストではないとはいえ、海外企業ならともかく、日本企業がこのような権利表記を行うとは考えにくいことは確かです。

では、このテキストを書いたのが日本企業じゃなかったら?

 

突然ですが皆様は、任天堂がかつて展開していたゲームシリーズ「スターフォックス」をご存知でしょうか。

昔あれだけプレイしたんだからさすがに資料無しでそこそこ描けるだろうと思ったら全然似なくてシンプルにショックだったスターフォックスアーウィンの絵 エンブレムの位置くらい覚えておけ

90年代から任天堂が発売していたタイトルで、97年に発売されたスターフォックス64は当時世界一売れたシューティングゲームとしてギネス記録にも認定されていたそうです。

そんなスターフォックスシリーズですが、シリーズ3作目の「スターフォックスアドベンチャー」はそのシナリオの大筋を含めイギリスのレア社によって開発されています。*1

 

この作品は開発元表記を見る限りメインはGREZZO*2による開発のようですが、シナリオ等のテキストを海外企業が担当していたとしたら……?

開発段階での仮置きの日本語テキストが不自然でもなんらおかしくはありません。

ゼルダ史上の位置づけ

ゼルダシリーズを語るうえで、ゼルダ史は外せません。「エビシールド」の位置づけついても考察していきます。

そもそもゼルダ史とは?

ゼルダの伝説シリーズは、各作品が1つの作品として完結していると同時に、それぞれの作品の物語にはつながりがあることが知られています。

もともとファンの間で各作品のつながりについては様々な考察が飛び交っていたのですが、ある時、公式に年表が発表されました。

ゼルダ史のはじまりは1つですが、時を題材とした作品である「時のオカリナ」を境に時空は3つに分裂してしまいます。

【勇者勝利/大人時代ルート】
大人リンクがガノンドロフを倒し、賢者の力を借りて封印したルート。
風のタクト夢幻の砂時計大地の汽笛など

【勇者勝利/子供時代ルート】
ガノンドロフを封印したリンクが7年前に戻り、トライフォースの力を得る前のガノンドロフを賢者の力によって封印したルート。
ムジュラの仮面トワイライトプリンセスなど

【勇者敗北ルート】
リンクがガノンドロフに敗北したルート
神々のトライフォースゼルダの伝説(初代)など

 

要するに、ゼルダの伝説シリーズは、時系列によって主に次の4つに分類することが可能です。

図解


エビシールドは年表のどこに位置するのか

ここからが本題です。ゼルダ史は大まかにわかりましたが、エビシールドは一体この歴史のどこに収まるのでしょうか。

まず先ほどの4つのうち、エビシールドが入っていてもおかしくはない時空がどこなのかを見ていきます。

まずエビシールドというタイトルの意味ですが、文字通り「海老の盾」と受け取ってもいいでしょう。海外フォーラムでは「小さな盾」という解釈もでていましたが、エビに小さいというニュアンスはありません。この解釈をされていた方、この記事をご覧になられましたら大きく立派な伊勢海老を食べにぜひ一度日本までお越しください。

シールドは英語で海老が日本語なのが一見不自然にも見えますが、今までのゼルダ作品も「時のオカリナ」「風のタクト」など、横文字と日本語がまじりあったタイトルが多かったことから自然と言えます。

 

これまでのゼルダ作品では、「夢幻の砂時計」と「大地の汽笛」に登場する盾に海老の図柄があしらわれています。

夢幻の砂時計大地の汽笛に登場したエビらしき文様が描かれた盾

エビシールドのロゴ背景にある盾のデザインがこれらとは異なりますが、多少のデザインの違いはゼルダにはよくあることです。例えば、時のオカリナムジュラの仮面で「コキリの剣」のデザインは全然違います。

なぜか作品をまたぐと別物になっているコキリの剣

ゴシック体の「G」みたいな図柄も、丸まっている海老かもしれません。海外フォーラムに存在した指摘「ハイラルにアルファベットはないのでGが書かれてる時点でガセ」もこれで解決ですね。

 

ここで、海老についておさらいしておきましょう。海老は節足動物のエビ目のうちカニ下目とヤドカリ下目を除いたものの総称で、淡水海水問わず広く分布しています。

海老が水棲生物である以上、今回の冒険は水中が中心になるものと思われます。

 

水を冒険の中心にするとして、ゲームシステムとして考えられるパターンはいくつかあります。例えば、以下のようなものが考えられます。

  • トワイライトプリンセスで影の世界と光の世界を行き来したように、地上で主に過ごすが水中への入り口がたくさんあるケース
  • 地上には拠点のみがあり、旅の間のほとんどは水中で過ごすケース

前者であればそれぞれの湖や川の中を冒険すればいいので、ハイラル王国を舞台としても問題がなさそうです。

一方、後者であれば広大な海が必要なので、大人時代ルートの作品にみられる広い海が必要となりそうです。

 

ここで重要になってくるのが、パートナーの存在です。

時のオカリナ以降のゼルダの伝説作品では、冒険にパートナーがいることが多いのです。

時のオカリナムジュラの仮面の妖精ナビィ・チャットや風のタクトの赤獅子の王、トワイライトプリンセスミドナ夢幻の砂時計のシエラ、大地の汽笛に至ってはゼルダ姫本人がパートナーとして冒険についてきます。

 

エビシールドではタイトルに「エビ」という生き物の名前がついている以上、パートナーはエビになるとみて間違いないでしょう。

リンクと新しいパートナー

その場合、エビは水中でしか生息できない生き物なので、リンクが地上にいるときにどうするかが問題となります。

リンクはビンに虫などを入れて持ち運ぶので*3、海老をビンに入れて持ち運ぶということも考えられるでしょう。

しかし、この方法は現実的ではありません。海老は水質や水温にシビアな生き物だからです。

そこで、リンクが地上にいる間、パートナーの海老は水中で待っているというのが物語上自然でしょう。

となると、それぞれの水がつながっている必要があります。

 

この制約を考えると、地上に水中の入口がたくさんある、というような構造はあまり適していません。

メキシコのユカタン半島のように水中でつながっている湖がたくさんある状況であれば問題はないのですが、あの湖は石灰質地帯だからこそできたものとされています。
ハイラルにそんな地質の地域があるという設定は今までに出てきていません。

となれば、冒険の舞台は海としたほうが自然でしょう。

つまり、エビシールドは大人時代ルートの物語なのです。


エビシールドは大地の汽笛の直後を描いた物語だ

大まかな時系列がわかったところで、より具体的に、どの時代がエビシールド舞台なのでしょう。

これについて、私は確信を持っています。

エビシールドは大地の汽笛の直後の物語であり、主人公は大地の汽笛の主人公だった機関士のリンクです。

 

まず、大地の汽笛の舞台についておさらいしておきましょう。

ゼルダの伝説 大地の汽笛の舞台となるのは、多くのゼルダ作品で舞台となったハイラル王国とは異なる「新生ハイラル王国」です。

新生ハイラル王国は、風のタクト/夢幻の砂時計の後にテトラたちが新天地に建国した国です。

大地の汽笛ではこの土地でもともと封印されていた魔王マラドーとの戦いを描いた物語です。

 

風のタクトでのトライフォースへの願いにより、今後の繁栄が約束されているはずのこの新生ハイラル王国が大きな厄災に襲われる可能性は低いといえます。

しかし、魔王マラドーのようにもともとこの地で起きていた問題が降りかかることはあるかもしれません。

 

新生ハイラル王国の地理的特徴として、国土が4つの大地に分かれていることが挙げられます。

雪の大地、炎の大地、森の大地、海の大地……。

そう、新生ハイラル王国には海の大地が存在するのです。

 

そして、今一度エビシールドのタイトル画面の特徴を思い出してください。エビのゲームなのに背景が森……。

新生ハイラル王国では、森の大地と海の大地が隣り合っています。

タイトル画面の背景が森だったのも、森を抜けた先に壮大な海が見える演出だったのではないでしょうか。

ゼルダの伝説では、オープニングデモにおいても実際の地形を使用しており、また、デモ用の地形を作っているわけではなくゲーム用の地形をロケハンしていることもあるそうです。*4

そして、広大な森と壮大な海が隣り合うという条件を満たす地形は、他のハイラルでは記憶にありません。

 

更に、大地の汽笛の主人公はトゥーンリンクで、登場する古の盾はエビの模様が描かれた盾です。

おそらく今回の主人公のパートナーは、夢幻の砂時計から2代の勇者に使われたこの盾に宿ったエビの精霊でしょう。

 

また、エビシールドの対応ハードは3DSとされています。3DSならば、タッチペンを使った汽車の操作など大地の汽笛の独特な操作をある程度引き継ぐことができるでしょう。これらの操作をSwitch用に再編しているのがリークから発売までが長くなっている理由かもしれません。

 

大地の汽笛に残された謎

エビシールドが大地の汽笛の続編だとする根拠はまだあります。

大地の汽笛は現時点で大人時代ルートの時系列上最後の作品だけあって、物語はきれいにまとまっています。

しかし、よくよく見ると、海の大地には、まだ物語を広げる余地と謎が残されているのです。

 

シリーズ定番の水中種族がいない

ゼルダの伝説シリーズによく登場する種族に、水中に住む「ゾーラ族」がいます。

ゾーラ

ハイラル王国のゾーラ族は大地の汽笛の大人時代ルートではリト族という別の種族に進化しているのですが、新生ハイラル王国とは別の国土での話なので、新生ハイラル王国にはゾーラ族が残っている可能性はあります。

また、新生ハイラル王国にもハイラル王国と同じ特徴を持つゴロン族がいるため、ハイラル王国のゾーラ族と同じ特徴を持った種族がいてもおかしくはありません。

 

しかし、実際には新生ハイラル王国には水中種族がいません。

海の大地には海辺に住む人々はいますが、それだけです。

 

では、新生ハイラル王国には水中種族はいないということでしょうか。

それだと不自然な要素があります。

 

新生ハイラル王国には、海の中に神殿があるのです。

海の神殿

 

水中に知的生命体がないというのなら、この神殿は何のために、どうやって建てられたのでしょうか。建てるにあたり何らかの神秘的な力が働いていたとしても、水上に建てるわけにはいかなかったのでしょうか。

この神殿の存在は、水中に住む種族が作中に登場していないだけでどこかにいる、もしくはいたことを示しているのではないでしょうか。

非合理的な生物たち

ゼルダの伝説 大地の汽笛において、汽車で海の大地を走っていると、イルカが近くにやってくることがあります。しかし、このイルカ、現実世界にはいない色をしています。なんと、黄色いのです。

現実世界のイルカの多くは青く、腹に向かうにつれて白くなっていくグラデーションになっていますが、別にオシャレでこんな色をしているわけではありません。これはカウンターカラーと呼ばれ、水中で見つかりにくい色をしているのです。

そうした視点で見た時、大地の汽笛のイルカの色には全く合理性がありません。このような場違いな色の生物が何故自然淘汰されずに生き残っているのでしょうか。

 

その答えは、海の大地北部の砂漠地帯にありました。

 

海の大地の北部にある砂漠地帯にはサンドシャークというサメのモンスターが生息しています。なんと、このモンスターは砂の中を泳ぐことができるのです。

サメとイルカはよく収斂進化の例として取り上げられます。

収斂進化とは、全く違う種類の生物が進化を経て同じような環境に適用する過程で同じような特徴を備えることをいいます。

現実世界のサメはともかく、この世界においてはサメは機敏に砂中を泳ぎます。そしてサメとよく似た形態を備えたイルカも、おそらくは砂中を泳ぐのに適した体型なのでしょう。

 

ところで、砂漠の砂と言えば何色でしょうか。そう。黄色いのです。

まるでこの世界のイルカのように。

サメとイルカ(大地の汽笛カラー)

この海を泳いでいるイルカ、そもそも本当にもともと海の生き物なのでしょうか。もともとは砂漠に住む生き物だったのではないでしょうか。

そう、大地の汽笛の生態系は、海の大地におこった何らかの異変により、砂漠と海の生き物が混じり合った異常事態だったのです。

そして、海中の住民たちもこの影響を受け、身を潜めているのでしょう。

 

マラドーを倒した今もまだ、新生ハイラル王国の問題は完全に解決したわけではないのです。

 

まとめ

いかがでしたか?

エビシールドはゼルダの伝説 大地の汽笛で未解決だった海の大地の謎に迫る物語だということがおわかりいただけたかと思います。

 

エビシールドでは新生ハイラル王国にまつわる様々な謎が解決されることとなるでしょう。

エビという斬新な相棒、そしてテトラがたどり着いた新天地、新生ハイラル王国の行く末とは……。

これからのゼルダの伝説シリーズにも目が離せませんね!

 

さて、大地の汽笛との関係が明らかになったため、早速大地の汽笛の大ファンであり続編を待ち望む知人にこの考察を話したところ、「認めない」と突き返されました。

以上、よろしくおねがいいたします。

 

 

あと任天堂さんははやく大地の汽笛のサントラ出してください。

 

 

おまけ:TotKシナリオ予想

考察とかいってエビの話だけして帰るのもなんですし、知り合いのゼルダ勢との雑談の中で本当の最新作についても割とそれらしい仮説ができたのを書いておきます。

素人の予想に興味がない場合にはすっ飛ばしてください。

 

 

私の予想するTotKのシナリオは、ざっくりいうと「世界の理によりハイラル王国を滅ぼさんと何度も復活するガノンから世界を救うため、トライフォースを探す旅」の話です。

 

風のタクトの最後を思い出してみましょう。ハイラル王のトライフォースへの祈りには、このような文言が含まれます。

「過去の地ハイラルを消し去ること」

この願いにより、新生ハイラル王国の繁栄の裏で、もとのハイラルは滅びの運命が決定づけられました。

つまり、ガノンが幾度も復活するのはトライフォース=世界の理によるものだったのです。

いくつかの媒体で見られた「時系列や世界線は気にしないでほしい」という旨の発信。これは、風のタクトにおけるハイラル王の願いが、他の世界線にまで影響を及ぼしているからではないでしょうか。あるいは、風のタクトと同一の世界線だとして、封印されたままでは消しされないので一度ハイラルを浮上させたもので、風のタクトで沈んだ後は描かれなかったハイラルかもしれません。いずれにせよ、BotWのハイラルに今までのどのハイラルとも異なる部分がある説明にはなります。

 

そして、トライフォースにとってハイラルを消し去るのに手っ取り早いのは、力のトライフォースを手にしたガノンドロフ/ガノンの復活です。

魔王たるガノン自身、トライフォースに翻弄された悲しい存在だということです。

 

ガノンの復活が世界の理たるトライフォースの意思であるならば、この物語がハッピーエンドを迎えるには、完全なトライフォースにより願いを上書きするしかありません。

そこで、ガノンを倒すだけでなくトライフォースを探すことは物語上必須となるわけです。

 

あと勘ですが、ゾナウ族と竜との関係、マスターソードの復活にはゼルダの力が必要、ミニマップの座標がシナリオにも関わってくることあたりを予想しておきます。

よろしくおねがいいたします。

*1:正確にはレア社が開発していた独自タイトルにスターフォックスを後付で突っ込んだ形です。両作品の世界観があまりにも異なることから、賛否両論となりました。

*2:時のオカリナ3Dなどの開発会社

*3:ムジュラの仮面では一国の姫を瓶詰にしたこともあります

*4:社長が訊く『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』オリジナルスタッフ 篇 その1|ニンテンドー3DS|任天堂